ハイヒール、パンプス強要と個人の解放

#kutooの合言葉で話題のハイヒールからの解放運動。



まず、本来必要のないハイヒールを履かなければならないのはおかしい。
パンプスを履くのはほぼ女性のみ。世の中、今のところ偉いさんは男の方が多いし、その偉いさん達は女性がどれだけ本当は苦痛なのかに気づいていない、それはもっともだと思います。

でも、この話は女性差別問題としてしまうと、本質的な根本的なところに目がいかないように思います。

大臣が女性ならコメントは違ったかも知れませんが、本質的な動きはおんなじようなものでしょう。(女性の社会進出は、女性差別問題として解消していく課題ですね)

日本では医学部入試問題や、家事育児は女性に押し付けるといった女性差別があります(個人的には、家事育児は女性というのは、男性が育休取りにくいとか、家事育児意識の普通にある男性にとっても不利益になってると思います)。
だから、女性差別は解決していかなければいけない課題のひとつであることは間違いありません。

ただ、パンプス問題は、表層的には女性の問題だけど、むしろ本質的には女性とか男性というより、個の解放問題、個に対する抑圧問題なのかなあと思っています。


日本の世の中は、社員ひとりひとりが本当は嫌だなあ、めんどくさいなあと思っていても、管理職が他の管理職や上司に対して「無難」「慣習を維持する」ことばかりを考えるようなところがあります。みんなそうしてるんだから、そうしとくのが1番無難。
そして、個々人には我慢を強いる。

だから、個人の仕事が終わってもつきあい残業。パンプスは勿論のこと、化粧強要、髪染め禁止、タイトスカート、先のとがった革靴、ネクタイ、色々あります。

さらにそこに性別による先入観が入ります。

私が新卒で就職した会社は三つボタンスーツ禁止。
女性は華やかなスーツ、男性は無難なスーツ。
夏でもネクタイは当然。あと、ダブルのスーツはせめて30歳からと言われてました。
30分前出勤、業務報告終わるまでは帰れないという日本的会社です。

他にも、多くの会社でこんなことがあると思います。
シフト制なら休みの日にも電話は当然かかってくる。
お客さんが理不尽でも謝るのが常識。
若手なら朝早く来て掃除をしろ。
休憩時間でもお客さんが来たら対応。
夏でもスーツ来て外まわり。
女性は汗の臭いがするなんて言語道断。
男性は炎天下でも日傘など差すな。
休みは取るな。取るときはなぜか謝りながら取る。
会社に限らず、最近の話題では組体操とかPTAとか、強制でなく賛同者が自発的にやるなら尊いものも、強制されると抑圧ですよね。


前例があれば、
昔からの慣習のたばこ休憩はOK。
女性の育休は認められたが男性はNG。
男が下ネタ言うのは仕方ない。
女が給湯室で噂話するのも仕方ない。
…なんてのもありますが。


パンプスは女性の「常識」だけど、とにかく男も女も個を抑圧されてることになかなか異を唱えられない、または異を唱えても無難に前例を踏襲しとこうと有言無言の圧力に跳ね返されます。

パンプス以外にも抑圧されてることが多い日本人。男女でどうこう言い合うより、協調して、男も女ももっと自由になりたいですね。